ポエム、映画、音楽についてのブログです


by simakuma62

カテゴリ:本・マンガ( 89 )

コーデックス

レヴ・グロスマンという人の「コーデックス」という本を読みました。

ある銀行で働く20代のエリート社員の青年が、金持ちのお客さんから謎のコーデックス(古い写本)を探してほしいと依頼されるところからお話しが始まります。

でもその本には、お金持ち一族の秘密が隠されているのでした。

感想は、普通・・・です。
オチになる部分も、ふーん・・・と思いました。

でも、すごく昔の人は今みたいに持ち主は誰か?というこだわりがなかったという箇所が興味深いなーと思いました。
別の人が書いた文章を写したり、マネしてお話しを作ったとしても、それは罪ではなくて、人類に対する奉仕と考えていたとのことです。
なぜなら、著者は真理に仕える者であり、一時的に世話役なだけであって、所有者ではないと考えるから。

著作権の問題は複雑でよく分からないけど、どちらかというと自分は昔の人よりの意見です。

現代社会みたいに、本や音楽などの芸術やビジネスやら何でもそうだけど、最初に権利をもった人が、必要以上に莫大なお金を稼ぐのはおかしいんじゃないかと、日頃から思っていたところでした。

作品を作ってそこに共感する人がいたら、その作品の所有者は作った人の物だけじゃなくて、共感する人の物でもあるはずだと思います。
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by simakuma62 | 2009-04-17 23:01 | 本・マンガ

森に眠る魚

角田光代の『森に眠る魚』を読みました
面白かったです。

『森に眠る魚』はお受験ママのお話です。
読んでてずっとザワザワした不安感が消えませんでした。
自分とは立場が違う登場人物たちなのに、気持ちがよく理解できると思いました。

普段あまり女性の作家で共感することは少ないんだけど、角田光代だけは別です!

王様のブランチで優香が、この本は殺人とか起きないけどとても怖い本だって言ってた。
それから、女友達で集まって、誰かがコソコソと話してて、たまたまでも自分の方を見たとしたら、もしかして自分の悪口を言ってるんじゃないか?って疑心暗鬼になる、そんな怖さだって言ってました。

本当は聞いてしまえばいいのに、でも聞けないから悪いほうへ悪いほうへ考えてしまって、その友達との仲がギクシャクしてしまったり、自分の殻に閉じこもってしまったりする。

そこらへんの描写が本当に上手くて、読んでいて痛かったです。
でも最後に少し希望があったので、良かったと思いました。
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by simakuma62 | 2009-02-05 22:50 | 本・マンガ

10年ぶりの紅天女

最近、DSの『逆転裁判』と『有閑倶楽部』で忙しかったです。
久しぶりに『有閑倶楽部』を読み直して、こんな学園生活送りたかったなーと思いました。
いいなー、有閑倶楽部って思いました。

さて今週の月曜日に『ガラスの仮面』の最新刊が、10年ぶりに発売されました。

10年前にでた巻は、かなりグダグダで、『ガラスの仮面』はこのままだと未完になるかもしれないと本当に心配になりました。
だけど今回は、面白いかどうかは別として、物語が動き始めて、美内先生が『ガラスの仮面』を終わらせようという意気込みを感じました。
やっぱりおととし、美内先生がおっしゃってたことは決意表明だったんだと思いました。

『王家の紋章』はもう完結しないだろうと思うけど(作者が終わらす気がないと思う。もう高齢だし、絵の線がかなり弱くなってるし・・・)、『ガラスの仮面』はこの5年以内にラストが読めると予想します!

『ガラスの仮面』と『王家の紋章』は、自分が生まれた年に始まったマンガです。
自分は、ものスゴイ歴史的な年に生まれてしまったと思います。
だから終わったら、どんな結末でもすごく寂しくなると思います。
それを考えただけでも、泣けてくる・・・・

で、『ガラスの仮面』の最新刊の感想ですが、やっぱり花束は紫のバラにかぎるよねーって思いました。
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by simakuma62 | 2009-01-31 23:33 | 本・マンガ

ぼくと1ルピーの神様

今年のアカデミー賞の作品賞と監督賞を撮るんじゃないかと噂されているダニー・ボイル監督の『スラムドッグ・ミリオネラ』の原作本『ぼくと1ルピーの神様』を読みました。
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主人公はスラム育ちの男の子。
学校も行ってない、本も読んだ事がない男の子が、クイズに全問正解したけれど、不正を疑われて捕まってしまいます。
でもその男の子には、全問正解できた理由があったのでした・・・

読み終わって、この作家(インド人で外交官らしい)がこの作品を始めて書いたっていう事実にビックリしました。
文章とか、物語の運び方とか、キャラクターとの距離感とかが、うまい!と思いました。
あっという間に読み終わってしまいました。
でも、ちょっと終わり方とかが都合が良すぎるような気がするけど、現実通りに描いてしまったら、読んだ後に暗い気分になることでしょう。
だからラストは、これでよかったのかもしれないです。
本を普段読まない人でも、面白く読める本だと思います。
読んでいて、映像がパっと浮かんできて、これは映画向きの本だと思いました。
ディズニーが製作するようなハリウッド向きに感じました。

この本を読もうと思ったのは、映画の予告編を見て感動して、原作本があると知ったからです。
予告編しか見てないけど、ダニーさんは音楽の使い方が、やっぱりうまいと思う!
最初見た予告編ではシガー・ロスの曲が使われたけど、『ベネロピ』とかぶちゃってたからか、今流れている予告編はスノーパトロールとか使われていました。
そういえばスノーパトロールは、ドタキャンしてから、もう日本に来てないような気がします。
売れたから、もう日本には出稼ぎに来ないんだろうな・・・

学生の時、ダニー・ボイルの『トレイン・スポッティング』を見て本当にビックリしたことを思いだしました。
とても悲惨な状況なのにブラックユーモアで笑い飛ばしちゃうところとか、音楽とかスリムズボンをはいているのにかっこいいとか、すごくしびれてしまいました。

この時期タイミリーに見て好きになった映画は、好きの濃度がちがくて、思い入れがすごい強いです。

すぐ思い出すのは、マチュー・カソヴィッツの『にくしみ』に、ウォン・カーワイの『恋する惑星』でしょ、タランティーノの『レザボア・ドッグス』やガイ・リッチーの『ロック・ストック&トゥースモーキングパレルズ』とか見て、新しい映画の時代がやってきた!と思いました。

今考えると、その時友達とかお母さん相手に言ってた感想は、映画雑誌とか評論家の受け売りだったりするんだけど・・・
でも意見の受け売りでも、今よりずっと映画が大好きだったなーと思います。
むかしは、映画がゴハンでした。
残念ながら今は、映画ではゴハンにはなりません。
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by simakuma62 | 2009-01-21 22:34 | 本・マンガ

巨匠とマルガリータ

もう昔に死んでしまったロシアの作家ブルガーコフという人の『巨匠とマルガリータ』という本を読み終えました。

奇妙な不思議な本でした。

悪魔が出てきて、公園で議論している二人の男に話しかけているところから始まったかと思ったら、すぐにキリストが処刑されそうになっている場面へ話しが展開してしまいます。
一体どういうつながりがあるのか、最初のうちは見えてきません。
題名になっている巨匠とマルガリータという登場人物なんか、物語の中盤からやっと登場してくるくらいです。

解説に、普段読んでいると小説と違って、行く先の見当がつかないのに、作者は自信を持って筆をすすめて、目前の話しが面白いから、一応戸惑いつつも読んでしまうというようなことが書いてあって、ホントに的を得ているなーと思いました。

この作者は、旧ソ連の政治的圧力にあって、生前はほとんど評価されなかったというより、出版すらさせてもらえなかったそうです。
自分の書く作品が国家から否定されて、十年以上も書き続けるってどういうことだろう。
売れないからとか、世の中から認められないから作品を世の中に出せないっていう状況とは違うと思います。

だからこの本の中の登場人物が悪魔に頼ってしまうのは、作者自身の気持ちの投影なんだろうと思いました。
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by simakuma62 | 2008-12-01 23:00 | 本・マンガ

鉄の時代

ノーベル文学賞を受賞したことのある南アフリカの作家、クッツエーの『鉄の時代』という本を読みました。

本で描かれている時代背景は、まだアパルトヘイト政策が行われている南アフリカです。
ガン末期の白人老女が遠く離れたアメリカに住む自分の娘に向けた、独白のような遺書のような物語です。

主人公の白人老女は、昔ラテン語の教師だったという設定なので、引用がインテリすぎて時々ついていけませんでした。
最後まで読んで、やっと作者が伝えたい事が分かったような気がしました。
とても長い道のりでした。

なのに訳者のあとがきに、この『鉄の時代』の遠景に配置されているのは、ギリシャ神話のデメテルの嘆きの物語でもある、と書いてありました。
自分は本を読み終えてこの本を分かった気がしたけど、それは気のせいだったんだなと思いました。

それにしてもインテリな人って、どうして言い方がまわりくどいんだろう!
(自分も人から、言い方が要領得ないとか、回りくどいって言われるんだけどさ)
頭がいいと思われている人には、分かりやすく物事を伝える能力に欠けている人が結構いると思う。
知識が沢山あって、難しい言葉にみんな騙されてしまうんじゃないだろうか。

ほんとうは、頭の中覗いたらバカかもよ。
みんな気をつけて!!
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by simakuma62 | 2008-11-20 22:10 | 本・マンガ

桜の森の満開の下

ちくま文庫から出ている坂口安吾の短編集を読みました。

たしか高校生のときに、授業で堕落論とかを習った気がします。
そして意味がよく分からなかった記憶があります。

堕落論は、今読み返しても難しいです。
これは、高校生には難解だろうと思いました。
でも今の高校生とかは、教科書で坂口安吾読まないらしいです。
おととしぐらいに、働いていたところにいた大学生が坂口安吾を知らなくて、ビックリしました。
昔は、課題図書に入ってた記憶があるのに。

本の最後にあった短編『桜の森の満開の下』は、改めて読んだら、すごく面白かったです。
悪魔のような美人の奥さんが、最後の語尾に『~かえ』(例えば「お前はもう疲れたのかえ」って使います)っていう言葉使いが、ステキです。
ぜひ使う機会があったらマネしたいです。

読んでる間中、ずっと映像が頭の中に浮かんで、これを映像化できたらすごいだろうになーって思いました。
でも読めば分かるけれど、人によっては神戸の児童殺傷事件とかを思い出させてしまう場面があるので、このご時世では、映像化不可能だろうと思いました。
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by simakuma62 | 2008-11-18 21:07 | 本・マンガ

沈黙とナイフ投げ師

ギターがうまくいかないので、何か意見を言いたくなりました。
読書の秋なので、最近読んだ本について言いたいです。

この間、スティーヴ・ミルハウザーという人が書いた『バーナム博物館』を読みました。
その中の短編である『幻影師アイゼンハイム』は、この間エドワート・ノートン主演で映画化されました。
映画はまだ見てないけど、こんな不思議で奇妙なお話しをどうやって映画化したんだろう??って思いました。
忠実に再現するのはかなり難しいだろうと思いました。
予告では恋愛ものぽい感じだったけど、原作は恋愛ものではないので、かなり脚色されているのかな?と思いました。

今読み途中の『ナイフ投げ師』は、かなり面白いです。
『バーナム博物館』は読むのに集中力がいったけど、この本はいったん作者のペースにはまったら、ぐいぐい物語にひっぱりこまれてしまいます。

あと友達が良いと言ってた遠藤周作の『沈黙』も、この間読みました。
すごい暗い物語でした。
島原の乱が終わった後にキリシタンが弾圧される話しです。
自分はクリスチャンではないので、なんでそこまでして神様を信じるのか、主人公についていけませんでした。
自分の考えの為に人が苦しむ事を知ったら、さっさと神様の絵なんか踏んづけちゃうと思いました。だから自分は、罰当たりなんだろうなーと思います。

『沈黙』は、マーティン・スコッセシ(タクシードライバーとかギャング・オブ・ニューヨークを作った人)が、今度映画化するという噂があります。
彼はクリスチャンで、もともとは牧師だか司祭だっけかを目指していた人なので、本を読んだら彼がこれを撮りたいっていう理由が分かる気がしました。
日本で撮るのかな?
そうだとしたらスコッセシが、日本で映画を撮る日がくるなんて!
スゴイことだ!!
誰がキチジロー演じるんだろう?
日本の若手の俳優さんで、この役を演じられる人はいるのだろうか??
まさか全部、アメリカに設定を変えたりして・・・
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by simakuma62 | 2008-10-20 22:17 | 本・マンガ

守り人シリーズ

最近、映画や本で面白い物語になかなか巡り合わないなーと思っていました。
ついに、出会ってしまいました。
おなかが空いたことも、外が暗くなって時間がたったことも気にならないぐらい、その物語の世界に入りこんでしまいました。

今年読んだなかでは、内田百閒や現代語訳つき枕草子、フーコーやボードリヤールという哲学者の入門書が面白かったけど、自分からそちら側に歩み寄らなくちゃダメだった。
自分が、彼らの文体に慣れる努力をして、その世界を想像していくような努力をして、面白いって思える本でした。

図書館の新着本コーナーに、上橋菜穂子さんの『精霊の守り人』という本があって、新しいインクのにおい良いなーと思って、何気なく手に取りました。
で軽い気持ちで読んだら、あっという間に物語と自分が一体になってしまいました。
本当に面白い本を読んでいる時は、自我ってなくなると思います!
そういうのを味わいたくて、自分は本を読んでいるんだと思う。

本のうしろにシリーズ物だと書いてあったので、その日のうちに急いで、図書館にまた行きました。
したら次の巻は借りられていて、地面にねそべってダダをこねたくなりました。
でも次の次の巻はあったので、妥協して借りました。
やっぱりそれもすごく面白くて、一気に読んでしまいました。
他の本も全部予約してきました。
全部読みたいです。

10年ぐらい前に出版されていた本みたいです。
こんな面白い本があったなんて、知らなかったー
普段本を読まない人でも、面白いって思える本だと思います。

あとがきに作家の恩田陸が「母国語で、こんな面白いファンタジーにめぐりあえた人はラッキーだ」みたいなことを書いてました。
いいこというなーって思います。
ハリポッターより、ゲド戦記より、こっちの方が断然面白いです!(独断だけど)
ジブリは、ゲド戦記より、『精霊の守り人』を映画化すべきだったと思います!
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by simakuma62 | 2008-10-07 22:13 | 本・マンガ

去年ルノアールで

日本の3大喫茶店といえば、
ルノアール、ドトール、シャノアールです。

一番落ち着くのはシャノアールかなと思います。
いつも人が少ないので落ち着きます。

会社の女の子から、とても面白いというので、『去年ルノアールで』という本を2冊とDVD全3巻を貸してもらいました。

今さっき、やっと全部制覇しました。

本が面白かったので、DVDはいまいちに感じました。
DVDは、出ている人が豪華でした。
脇役が面白いのに、主役の俳優さんがいまいちで、全てを台無しにしているような気がしました。

でも、主役の俳優さんが(SAKEROCKというバンドの星野源という人だそうです)今回はイマイチだったけど、これからどんどん活躍していきそうなオーラが出ていました。
もうすでに活躍してるのかもしれないけど・・・

今まで全く知らなかったけど、SAKEROCKの浜野健太郎という人とバッファロー吾郎の二人に、大笑いしてしまいました。
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by simakuma62 | 2008-09-28 14:33 | 本・マンガ